その時の様子と、個人的な感想を書きたいとおもいます。 今回はその2です。
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※あらかじめ「習志野祭実行委員会」へは、記事を公開することをお知らせしています。
「テクノプレース 15」とは、
「交流の場を核とした創造性を育む施設」「地域社会に開かれた施設」「周辺環境との調和と地球環境への配慮」をコンセプトに、バリアフリーや環境・省エネルギーへの貢献も考慮して設計された総合実験施設です。土木・交通モデル実験室、環境水理実験室、海洋建築試験水槽および二次元水槽(海洋建築水槽実験室内)、氷海水槽(低温実験室内)、構造材料実験室、基礎構造実験室、工作実習室、航空機実験室、微小重力実験室、宇宙工学実験室、航空工学実験室、落下塔、マルチホールなどが設置されています。
日本大学理工学部HP 研究施設案内より引用
「テクノプレース 15」全景の写真をご覧になるとわかると思いますが、とても巨大な施設です。 この施設1つだけ見るだけでもかなりの時間を要します。 多岐にわたる実験施設なので全てをご紹介することが出来ません。 ご了承ください。
「テクノプレース 15」前で行われていた「土木工学科の展示」
X Web Bridge(クロス・ウェブ・ブリッジ)とアーチ型の木製歩道橋(計2基)が展示されていました。 学生十数人の手で組み立てられました。 手際良い作業で、おそらく組み立ては1時間もかからずに出来ていたと思います。
木製歩道橋上を歩いてみましたが、思ったより揺れも少なく結構しっかりした印象です。 シンプルな構造なので、災害時などにも使えそうです。
「テクノプレース 15」の船橋日大前駅寄りの入口から中に入ってみました。
入口に入って左側に、セグウェイ3台が駐車?していました。
キャンパス内が広いので「セグウェイ」で移動するシーンもあるのでしょう。
「海洋建築工学科」や「土木工学科」の案内が目に入りましたが、時間の都合でそちらまで足を伸ばせませんでした。 看板にあった「環境水理実験室」等 土木関連の実験施設は、さぞ大きなことでしょう。
※ 市川工業高校建築科3年生が見学へ行った時の様子です。(2015.7.2追記)
「テクノプレース 15」のアトリウムには、建築・土木関連の史料が展示されています。
写真にある「関東大震災の歴史的記録」では、地震によって柱の鉄筋が座屈した様子が見て取れます。 そんな柱も補強すれば75年以上持つのだなぁと感心させられる史料です。
橋史料も、明治期の「輸入橋梁」や「コンクリートアーチ橋」等、土木を志す方々には興味深いものだと思います。
市工の機械加工実習室も、工作機械が一通り揃っていますが、「テクノプレース 15」の実習室は、建物が新しいだけにきれいな印象でした。
窓が大きく外の光がよく入る設計になっています。 従来の機械工場のような暗いイメージはありません。
機械自体は、市工同様、年季が入ったものが多いようです。 旋盤や卓上ボール盤等 お馴染の機械が並んでいます。
市工の機械系の測定室は入ったことはないのですが、おそらく同じようなものはあるはずです。
「テクノプレース 15」においても、硬度計・ポンプ関連の測定器・面粗さ測定器・引張試験器等の測定器類が充実しているのがよく分かりました。
機械加工の基礎は、体験を通して身につけるという所は、工業高校に通ずるところです。 例えば、フライス盤の仕組みを知る為「フライス盤のテーブルの組立」が行われるそうです。 「旋盤で丸棒を切削しての部品製作」は、学年毎に複雑さが増し、難易度が上がります。
いろいろな機械要素が集積しているエンジン。 その「エンジンの分解・組立・性能試験」の一連の作業を通じて工具の使い方・組立時に気を付けなければいけない箇所などを学びます。
工作実習室は、座学だけでは理解できない、「機械加工・組立の実際」を経験的に学ぶことができる場だと思います。
「交通総合試験路」に面した側に、航空宇宙工学科の実験室があります。 年季の入った小型機 「Fuji AERO SUBARU」(富士重工式 FA-200-160)が、実験室内に設置されています。 実験室にいた学生の話によると、実際に飛ばすことはないらしいのですが、新入生が飛行機の仕組みを学ぶ時の教材として利用されているそうです。 貴重な機体だそうです。
小型機 「Fuji AERO SUBARU」を飛ばすことはないのですが、実際に別の機体を使って「交通総合試験路」で、操縦の実習のすることもあるそうです。
建築・土木関係の実験室も天井が高いのでしょうが、航空宇宙工学科の実験室も天井が高いです。 天井に移動式クレーンが設置されています。 重量物を移動することがよくあるのでしょう。
小型機の横に「大型真空チャンバー」が設置されていました。
このチャンバーの中に超小型衛星を入れて真空下の試験を行うそうです。
航空宇宙工学科は、「SEEDS」や「SPROUT」と名付けられた超小型衛星の打上げ実績があります。
この大型真空チャンバーに試作機を実際に入れて試験をおこなったようです。 脇に「真空ポンプ」や「温度コントローラー」と思しき機械が置いてありました。 真空チャンバーの置かれた場所の奥に「クリーンルーム」があるようなのですが、今回は覗くことが出来ませんでした。
今回は、行き当たりばったりで航空宇宙工学科の実験室を訪れたのですが、「オープンキャンパスウォッチング」に参加した方が、より詳しい説明が受けられるかもしれませんよ。 🙂
航空宇宙工学科のある3号棟の屋上のアンテナ
実験室では、「宮崎研究室」の話題は出さなかったのですが、超小型衛星「SPROUT」には、興味があります。
ふと名称の由来を考えてみたのですが、「SEEDS」(種)の後の衛星だから「SPROUT」(芽)なのでしょうか? もちろん何かの略称というのはわかるのですが・・・別の意味合いも聞いてみたいものです。
研究室のブログによると次期開発衛星の計画も進んでいるようですよ。
衛星の管制・追尾システムについては、公開されていなかったのですが、3号館の屋上にある巨大なアンテナの写真だけ撮ってみました。
(ブームがとても長い「多素子のクロス八木アンテナ」が北の空を向いていました)
次回も研究室の展示&発表等をリポートしたいと思います。
- 日本大学理工学部の「習志野祭」 その6 (2015/1/16)
- 日本大学理工学部の「習志野祭」 その5 (2015/1/14)
- 日本大学理工学部の「習志野祭」 その4 (2015/1/11)
- 日本大学理工学部の「習志野祭」 その3 (2015/1/8)
- 日本大学理工学部の「習志野祭」 その2 (2015/1/6)
- 日本大学理工学部の「習志野祭」 その1 (2015/1/4)